皆さんは晩年の暮らしをどんな風に過ごしたいと考えていますか?
夫婦で暮らしていた方も、お一人暮らしの方も、いつ、どのようなタイミングで施設の入居を考えるのでしょう。「ゆうハイム・くやはら」に暮らしている方たちも皆さんそれぞれの理由で入居を決めていらっしゃいます。
一番多いのは何かの病気がきっかけとなり、1人で過ごすのが不安になったというものです。
実際におむつ交換などの介護が必要な方もいれば、物忘れが気になり、誰かのサポートが必要という方もいらっしゃいます。
もちろん、若くてもご飯を作ったりするのが大変という男性や、コンシェルジュ(総合案内係)のいるホテル住まい感覚で入居される方もいらっしゃいます。
「ゆうハイム・くやはら」は全室個室で47室のお部屋があります。(ご夫婦用2室含みます)平均年齢は87歳、明治生まれで100歳を超えている方もいらっしゃいます。定員49人の人たちにはそれぞれの人にそれぞれの家族があり、それぞれの経験があり、様々な理由によって「ゆうハイム・くやはら」にご入居されています。
では、それぞれに生い立ちや経歴、年齢も違う人たちが、望む暮らしとはどのような暮らしなのでしょう。
男性、女性、70代、80代、90代、そして健康な人、持病のある人、認知症の人、専業主婦だった人、校長先生だった人、世話好きの人、体の不自由な人。
そんなたくさんの人が集まって暮らす有料老人ホーム「ゆうハイム・くやはら」という住まい。
私たちは老人ホームという施設の暮らしは建物などのハードはもちろんのこと、一番大切なのは寄り添ってくれる人そのものだと考えています。
介護の基本とされるパーソンセンタードケア
英国のトム・キットウッド氏が提唱した、「その人らしい生活を支える介護」というのがパーソンセンタードケアです。「その人らしさ」とは一人の人間として認められること、尊重され、信頼されることを意味します。
例えば、認知症の人に多く見られる「徘徊」という行為。これを「徘徊」として捉えず、何か意味を持つ行動「探索」としてポジティブに捉えます。認知症の人のとる行動には背景があります。本人の生い立ちや職歴、生活歴、趣味などを知り、その人の気持ちになって、なぜその人がそのような行動をとるのかを考え、寄り添っていきます。
ユニバーサルデザイン
私がもう一つケア(介護)のお手本として考えるのが「ユニバーサルデザイン」です。
ユニバーサルデザインとは、文化・言語・国籍の違い、老若男女といった差異、障害・能力の如何を問わずに利用することができる施設・製品・情報の設計(デザイン)をいいます。
つまり、大人も子供も、日本人も外国人も、障害者も健常者も誰もが使いやすいデザインのことを指します。
弱者にとって使いやすいものは、広く万人にとって使いやすいということです。
私は認知症の人が暮らしやすい環境は、認知症ではない人にとっても暮らしやすい環境であると考えています。
人が人として認められる。その人の職歴や趣味まで理解した上で接する、うっかり忘れてしまっても笑顔で対応してくれる、また、最初から忘れないようにわかりやすい所にわかりやすい言葉や大きさでメモを貼る。
そういう積み重ねに、人は誰でもやすらぎを感じ、居心地がいいと感じるのではないでしょうか。
高齢者としての威厳
その人がその人らしく過ごすためには、さらなる配慮が必要だと感じています。
それは接遇についてです。
どんなに深く理解し本人に寄り添っているつもりでも、介護者が高齢者にあまり気軽に接することに対して私には違和感があります。
でも、数多くの施設や在宅系の事業所の職員が「○○さん、よく似合うね」「ちょっと待ってね」「ありがとう」などと気軽に声をかけたり、挨拶をしている姿を見かけます。
常にそばにいる介護者は身近な存在となり、家族のような気持ちになることがあります。
しかし、どこまで行っても私たちは家族ではありません。
昔から長老というのは大切にされ、尊重されるのが当たり前です。
長年生き、数々の経験を重ねてきたお年寄りはまさに「先生」なのです。そして大切なお客様でもあります。ここでもやはりその人が過ごしてきた時間や経験を重んじ、尊重し、丁寧な対応をさせていただくことが大切だと思います。
通所系サービス
お仕事をされていた頃や、子育てをしていた頃と違い、高齢になると時間ができます。もちろん、施設でのレクリエーションもありますが、いつも同じメンバーと一緒に過ごしているのは、刺激が足りません。
「ゆうハイム・くやはら」では、ご自分の通いたいデイケアやデイサービスを選んで通うことができます。
近くには専門的なリハビリを受けられる所や、天然温泉が湧いている所、書道教室やお花を習える所もあります。どこでも自由にお選びいただくことができ、「ゆうハイム・くやはら」の玄関前までお迎えに来てくれます。
音楽療法
また、「ゆうハイム・くやはら」では脳の活性化や毎日の張り合いのために毎日歌の時間を設けています。また、週に一度は「日本音楽療法学会 認定音楽療法士」による、本格的な音楽療法を楽しむことができます。
アートセラピー
同じように毎日の生活の張り合いや新しい趣味や習い事として、また認知症の治療や予防としてアートセラピーに参加することができます。
社長自らが「臨床美術協会 認定臨床美術士」の資格を持ち、お隣にある大誠会・内田病院にて2000年から作業療法士と一緒にアートセラピーを行なっております。
徒歩での受診・徒歩での買い物
高齢になると、誰でもいつかは車(免許証)を手放す時が来ます。その後は、それまでの自由が大きく制限されます。
「ゆうハイム・くやはら」は歩いて5分の距離に「大誠会・内田病院」(内田病院は利根沼田広域リハビリテーションセンター、群馬県認知症疾患医療センターに指定されております)と大型ショッピングモール「ベイシア」があります。またケーズ電機や農協の直売所などもあります。
ちょっと風邪をひいたのでお薬を貰いに行く、また、お買い物も自分の目で見て選ぶ、歩いて出かけられる距離にそういった施設が整っていることも、暮らしの質を高めてくれます。
アニマルセラピー・癒やし系ウサコちゃん
「ゆうハイム・くやはら」には耳の長いロップイヤーという種類のウサギがいます。広い中庭があり、お天気の良い日は元気にウサコちゃん(女の子です)が飛び跳ねています。
誰かが中庭に出て行くと足元に寄ってきて、人の周りをグルグル。
冬の寒い日にだって雪だるまの周りをグルグル。
そんなウサ子ちゃんは「ゆうハイム・くやはら」の人気モノです。